体のコラム

五月病予防には食の改善とカイロプラクティック

春も訪れ新生活にも慣れてきた頃でしょうか?
さて、この時期ちらほら聞こえてくるのがいわゆる「五月病」です。
今回のコラムでは、五月病の要因と改善方法についてお話します。

五月病とは?

ウィキペディアによると「五月病(ごがつびょう)とは、新人社員や大学の新入生や社会人などに見られる、新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状の総称である。」と、あります。
簡単に言うと、
五月病(ごがつびょう)は新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状の総称

  • 仕事に行かなくてはいけないのに朝、起きられない。
  • 夜はしっかり寝ているはずなのに仕事中に頻繁に眠気が襲ってくる。
  • 仕事をするぞ!という意欲がわかない。

…などなど。
仕事以外にも食欲、気力の減退。活動低下などがあります。

五月病は正式な病名ではなく一種の適応障害と定義されており、軽いうつ病と言っても過言ではないでしょう。そのため、こじらせると大変やっかいなモノです。

なぜ五月病が起きる?

五月病の要因は、新しい環境に順応するためにかかるストレスです。
特に真面目で責任感の強い人ほどストレスをため込み、ちょうど5月の連休が明ける頃になるとそのストレスがドッと出て体調に異変を来すようになります。
五月病を上手に克服するには、ストレスケアと栄養面でのサポートがとても大事になります。

血糖値と感情の微妙な関係

ところで、人は口から入ってきた食物を分解し吸収することでエネルギーに変えています。
そんな中で注目したいのは血糖値です。人の血糖値は常に変動しています。
この変動が大きければ大きいほど心身に変化を感じさせるほどの影響を及ぼすのです。

一例ですが、過度なストレスにさらされると体内は抗ストレスホルモンであるコルチゾールを分泌します。同時に交感神経を興奮させるアドレナリンも出てきます。
この2つのホルモンは、ストレスに耐えるため血糖値を上昇させる働きをします。そのため、短時間で急速に血糖値が上昇してしまうのです。
また、忙しい中で糖質を中心とした食事を摂ると急激に血糖値が上昇します。
体は上がりすぎた血糖を下げるためにインスリンというホルモンを出しますが、上昇するペースが早いとインスリンもつられて大量に放出されるのです。その結果、血糖値が急速に低下します。

そもそも血糖値は人間が活動するにあたり常に変動はあるものですが、乱高下が続くと急な空腹感やめまい、手足の筋肉のけいれん、倦怠感や頭痛などが頻発する可能性があるのです。
常にストレスにさらされるとコルチゾールの分泌が盛んになり、体は糖分を欲します。
糖が出れば反射的にインスリンが出て血糖値の下落が起こります。
そうなればまた体に低血糖による不調が現れるでしょう。
こうして「ストレスを受ける→不調」のスパイラルが続くと、やがて精神的にも参ってしまうのです。

エネルギーを獲得する仕組み

この「ストレスを受ける→不調」のスパイラルを改善するには、人がエネルギーを獲得する仕組みに注目する必要があります。
エネルギーというと「糖質」を真っ先に思い浮かべると思いますが、糖質ひとつとっても2つのエネルギー獲得ルートがあるのです。
人のエネルギーの基本単位はATP(※1)と呼ばれる物質です。人は糖質や脂肪酸をクエン酸回路と言われる回路を通してATPを産生しています。
エネルギーを獲得するルートは、主に解糖系と脂肪酸のβ酸化からなります。
解糖系はまた2つに分かれ、嫌気性と好気性に分かれます。
それぞれATPを作り出す量に差があり嫌気性ではブドウ糖一分子から2分子のATP、好気性では38分子になります。また脂肪酸をβ酸化させて作り出す量は129分子にもなります。

※1 ATP(エー・ティー・ピー)Adenosine triphosphate(アデノシン三リン酸)の略称。
ATPとは、すべての植物、動物および微生物の細胞内に存在するエネルギ分子です。
エネルギーの放出・貯蔵、あるいは物質の代謝・合成の重要な役目を果たしています。
出典:ウィキペディアニッタ株式会社

ここで血糖値の話に戻しますと、エネルギーを獲得するのに一番手っ取り早い方法は、血中のグルコース(ブドウ糖)を利用してエネルギーを作ることです。
生成スピードとしては嫌気性が最も早いのですが、その代わり消費されるグルコースも多くなります。そうするとまたエネルギーを獲得するために体はグルコースを求めます。
また血中濃度が高まるとインスリンが出て血糖値が急降下し、倦怠感を感じます。
それを改善しようとまたグルコースを体が欲するという悪循環が起こってしまうのです。

より多くのエネルギーを作ろう!

言わずもがな、より多くのATPが体内にある方が元気に快適に過ごすことができます。
そのため、より多くのエネルギーが得られる好気性解糖と脂肪酸由来のATPを利用する必要があります。
まず血糖値が急上昇しやすいものを控えましょう。(具体的には砂糖などの精製された甘味料、白米、ジャガイモなどの根菜)
そして、体の基となるタンパク質を多く摂取しましょう。もしタンパク質を摂るとお腹の調子が悪くなる、気分が悪くなるなどの症状がある方は少量ずつ分けて摂ることをオススメします。

より多くのエネルギーを作るにはビタミンの大量摂取!

最後はビタミンの大量摂取です。ビタミンB群、C、Eをしっかり摂ることもとても大切です。
ビタミンB群は炭水化物、タンパク質の代謝を促す効果があります。
ビタミンBとCは、水溶性ビタミンと言って多少摂り過ぎても排泄されるため少々多めに摂っても体に悪影響は出ません。
ビタミンEは脂溶性ですので適量を守る必要があります。
女性はこれらに加えて鉄分を摂りましょう。女性は鉄分が不足しがちですし、鉄分はクエン酸回路を回す上で大切な役割を果たします。

最終的には糖質を毎食20g以下にできればより良い効果が現れるとされていますが、ご自身の体調を加味して調整してみてください。

ご自身で改善を試みても疲労がなかなか回復せずお辛いときは、当院にご相談ください。
疲れが取れにくいと感じたときは、カイロプラクティックをオススメします。
カイロプラクティックは骨格を整えることで、代謝や血流を促進し体を疲労回復へと導きます。

季節の変わり目は体調を崩しやすく、体調を崩せば人の心は非常に不安定になります。
しっかり栄養を摂って健やかな暮らしを目指しましょう!

「疲労回復」「五月病」「健康維持」のことなら
大泉学園北口カイロプラクティック整体院